雨の中のモリ尾根(その1)
【夜明けの一ノ瀬谷徒渉】 【沢靴を対岸に渡します】
2006年11月11日(土)~11月12日(日)
1年越しのモリ尾根を実施致しました。
昨年の12月を計画していましたが、自身の中毒事故により中止となり、「また来年しましょう」
という言葉にありがたさとうれしさを感じで、心の中で暖めきました。
事前の一ノ瀬川渡渉の偵察も行い、後は天候であったのですが、
どうも当日の夕方ぐらいから崩れるとの予報なので、もちろん決行でした。
しかし、前日夜発で近くでテントを張り、5時起床6時出発を目ざして
一ノ瀬川へのおり口へ車を置いたとたんの雨が降ってきました!!
しばらくアッコリーダーと協議をしましたが、通り雨であろうと決行。
とにかく、ここで撤退をすればまた来年に持ちこしとなってしまいます。
雨の降る中、まだ暗い沢へ古い沢靴一足を持ち、降りていきました・・・。
まず私が沢靴を履いて渡渉をして、紐で沢靴を結んで対岸に引っ張ってもらい
一人ずつ渡る方法をとりました。
やはり多少ぬれてしまいましたが、それほど冷たくはなくまず最初の関門はスムーズにクリア。
そして、この古い沢靴は岩室へデポしました。また、いつの日か来るときに回収したいと思います。
【1434m迄は薮はないが急斜面】 【雨の中1434mで一本】
竜喰谷の出合まで歩き、以前確認したモリ尾根取り付きから登りはじめます。
時間は6時45分でした。
予想以上に急斜面で足場が悪く、テント食料を担ぐ我々には大変な作業です。
特に、私は朝から足の調子が悪く大ブレーキで多少遅れを取ってしまいます。
なんやかんやで1434mの尾根上にたどりついたのは7時50分でした。
ここで一本をとりますが、雨は一向に降り続いてやむ兆候はありません。今回はリーダーの意向でヘルメットも持参致しました。
濃い藪の際はヘルメットがあった方が突っ込んでいけるので楽だそうです。
沢登り、岩登り以外でヘルメットをしているのは初めてです。
【暫く薮はありません】 【シナノキノタルにて体勢を整える】
しばらくだらだらとした歩きやすい道をあるいていると少し明るくなってきました。
天気も回復傾向で藪コギの時はやむかなあと思ったり。
8時50分に大常木林道と交差するシナノキノタルに到着です。
私たちが一本を取るたびに雨が降り出してきます。
ここからがモリ尾根の藪コギの本番となります。
皆さん、ここからはしばらく一本がとれないので食事をしたりキジをしたりと時間をかけます。
しかし、しばらくしていると体が冷えてくるので早々にここを離れます。
薄い一本の道筋は付いているのでルートに困ることはありませんが
頭を突っ込みながら進んで行きます。
リーダー曰く、「会津の藪はこんなもんじゃない」
どんな藪なのでしょうか。歩くのには相当勇気と根性が必要のようです。
私にとってはこの藪コギでおなか一杯です。
足のエンジンも掛かってきて、一人で満足しながらニコニコしながら藪を進みます。
今回は透明サングラスを持ってきましたが、リーダーはホームセンターで
500円のビニールゴーグルを持参していました。
こちらの方がいいようです。
【広場で一本】
一旦広場に出たので、数分一本をとったのちにさらに進みます。
ここからはしばらく緩い斜面を登っていきます。
【倒木帯は神経を使います】 【縦走路に飛び出します】
10時40分で1782mモリ頭に到着です。
少し開けた所で木が真ん中にありました。
地形図ではここから鞍部に一旦おりて最後の登りで縦走路に出るのですが
ここからが結構嫌らしかったです。
倒木帯とガスの為に見通しがつかずに慎重に方向を定めて進んでいきます。
鞍部に降り立ち、一旦呼吸を整え最後の登りにかかります。
ここはほぼ惰性で登って行きます。
道筋もついていますし、安心して登っていきました。
11時45分に縦走路に飛び出しました。
天候がよければ稜線まで行こうかと思っていましたが
この雨なので将監小屋に急ぐこととします。
小屋は無人でしたが、暖炉を使わせて頂きました。
燃料代は皆さん思い思いで箱に入れさせて頂きました。
これがなければ本当に悲惨な山行となりました。
夜には星空も見え、相当冷え込んできました。
明日の天気は良さそうです。