手作り練香
先日の茶席披きの為に準備をしていたので、この練香キットのお話は伏せていました。
今回はご参加される方が多かったので、大寄せ形式として、初炭+濃茶席2席としました。
(当初は私が8名ほどお手紙を書いて、薄茶も含めた正式な茶事形式を予定しておりましたが、
知らないところで様々な問題が発生していまして、大寄せ形式に変更致しました)
炉の初炭には必ず練香が必要ですが、市販されている練香は限られていて
他のお席と同じだった・・・ということがあるかと思います。
なので自分で調合できたらいいなあと思っているときに、ネットで偶然のこの練香キットを発見致しました。
【香原料を混ぜていきます】 【蜂蜜を加えていきます】
9種ほど香原料が付属していました。
ベースとなる白檀や沈香の他に様々なものがあります。
龍脳という白いものが印象的でした。
これは実は防虫剤でピレパラアースと同じです。
ちなみに桂皮という原料がありますが、これは実はシナモンです。あのおなじみ香りでした
以前、趣味でカクテル作りにはまっていたのですが、なにか似ています。
乳鉢に7種ほど入れて、炭粉を入れます(この炭粉で練香は黒いのです)
その後に蜂蜜を入れてまぜまぜしていきます。
【力を入れて混ぜ混ぜします】 【鹿の糞の完成です】
蜂蜜を入れすぎてしまうと、ちゃんと固まってくれないので慎重に入れます。
この、こねこねまぜまぜはかなり力入り、あまりやりすぎると腱鞘炎になります。
腱鞘炎になるとお抹茶が点てられなくなるので大敵です。
ほどよい堅さになったら、手のひらで丸めていきます。
これをずっと行っていると手のひらはお香の香りで充満してきます。
そして鹿の糞(山でよく踏んでいます)のようになったら密閉箱に入れますが
本来はここから一年ほど寝かすようです。
それにより香りが落ち着いて来るのだそうです。
今回は時間がなかったので3週間ほどおいて使いました。
4月で炉は終わりですが、来年用の様々な練香を創っていく予定です。
茶席披きでは今までかいだことのない素敵なお香の香りがしました。
こんな仕込みがやはり楽しいのです・・・。